地球の楽校 夏のキッズミュージアム

こんな生き物の世界でした

キッズミュージアムって?? 最近ネット検索すると出てくるキーワード。子どもが、テーマに応じた体験をするワークショップらしい。昨年から地元鎌倉でもアップされており、気になっていたので、見学してみました。

子ども達を出迎えたのは、鎌倉で15年あまり子どもの自然学校「海の子森の子クラブ」を運営する長谷川さんだ。今回は2日間のスケジュールで子ども達が参加していた。

1日目のテーマ「磯の生き物探検しよう!」

行動を観察し記録する まずはどんな生き物が暮らしているのかを観察しに行く。活動の中で出会うかもしれない危険について話し合ったら活動開始。だけれど最近の子どもたちは、外遊びをしていないから、磯のような不安定な足元には用心深く足が進まない。そんな子ども達も、カニ発見!と誰かが叫んだあたりから、どれどれと生き物探検家の顔になってきた。

しばらく子ども達の様子を見ていた長谷川さんが、生き物のさわり方のコツを伝えようと子ども達に集合をかけた。気持ちはあるのだが、見慣れないへんてこりんな生き物に手が出ない子もいるからだ。

手のひらでウニ体験例えばウニ! 見た目はその針の山でさされそうに感じる。だが手のひらにのせると痛くない。子ども達は、それで刺されるわけでは無いことがわかった。手のひらのウニを、今度は海水の中に入れてみようと子ども達を誘う。しばらくじっとしていると・・・、子ども達の顔がほぐれてきた。ウニの体をよく観ると、棘の間から無数の足が出てきて手にひっつきだした。それが規則正しく動き始め、手のひらの上を歩き始めた。「くすぐったい!」子ども達は、これまで見たことのないウニの行動を知り、他にもへんてこりんな生き物がいるはずだと、さらに目を輝かせて磯の観察を再開した。

2日目のテーマ「もっと調べてわかったことを人に伝えよう!」

生き物をじっくり観察しメモル 昨日の体験とメモを元に、今度は、屋内の落ち着いた部屋の中でじっくり取り組むワークだ。模造紙に、海岸の岩の様子を描いて、そこへ磯の生き物を描き込んでゆく。昨日の出来事を、体験したことを形にしていくワークだ。

記録と記憶をイメージに変える子どもは、自分の経験から発する自身の言葉やイメージを探し、それが湧き出てくるままに自然と手が動く。大人の援助も必要なく、大きな模造紙には、いくつもの生き物が生き生きと描き込まれていった。

この日の最後は、それぞれが表現した磯の生き物マップを他のグループの子や保護者へ伝える時間。発見と感動に彩られた、それぞれの体験をそのポスターを通して、みな誇らしく伝える事ができたようだ。

じっくり観てみる多くのキッズミュージアムが室内の体験プログラムなのに対して、地球の楽校のワークショップは、川や海といった自然の中が体験の場。そこで生き物をゲットするだけでなく、貴重な生き物との出会いを形にしていく過程を大事にしているのだ。水辺の生き物と環境という刺激的な素材が、考える力を引出し、出てきた言葉やイメージを人に伝える手段にする。自然の理解と成長支援とアートが融合したユニークなワークショップでした。

連休や夏休みなど連続して日帰り参加する。子どもが主体的に計画し日程調整ができるのが面白い。子どもの個性と好奇心を引出し、それをほぼマンツーマンで育むキッズミュージアム、この夏を利用して参加してみたはいかがでしょうか。参加要項は以下の通りです。

実施日

  • 7月17日(お試し)
  • 8月16〜18日、21〜22日
    夏休みを活用した連続の活動です。夏の水辺で自然と生き物の探検・研究ざんまい! 宿題ではない、自分がやりたい自由研究を楽しむ。
  • 9月16〜18日
    夏の生き物たちが成長し、秋の水辺はさらににぎやかになります。どのように変わるのか、みんなで観察・採集に行きます。飼育にもチャレンジ。

活動日数:各回通いで2〜3日程度。夏休みなどの長期休みを活かした活動。
活動時間:9時集合〜5時解散(予定です) ※保護者の付添はありません。
対象者 :3年生〜6年生・中学生(但し意欲のある方は学年を問いません)
クラス定員:8名程度の少人数制
参加費 :一般参加者4千円/日(初回会費3千円※半年有効)
場所  :荒崎海岸・材木座和賀江島・滑川他
室内活動は、鎌倉社会福祉センター・鎌倉市こども会館 など
◎お問合せ・説明会  必要に応じて随時受け付けています。

一般社団法人地球の楽校
担当:長谷川孝一
鎌倉市極楽寺2-13-5
0467-24-3913
chiqnogakukou@gmail.com
»http://www.chiqnogakukou.com/

投稿者:由比ヶ浜ともこ

地球の楽校 海の子森の子プログラムの紹介記事は >>こちら

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