北鎌倉駅から歩いて15分ほど。建長寺は鎌倉の深い山々と谷まるごとを背景とした、規模の大きな禅寺です。
建長寺はこんなお寺
夏の施餓鬼会や秋のお風入れなどの折々の宗教行事のほかに、音楽会や子ども向けの体験学習の場となることもしばしば。お寺の奥の山はハイキングコースにもなっており、市民には親しみのある寺院でもあります。ここで修行する雲水が托鉢する姿を街中でも時折見かけます。
格式の高さもさることながら、いくつかのりっぱな門とお堂がほぼ一直線に並ぶ七堂伽藍の規模の大きな作りにも、開山である道隆が植えたという巨大な古木ビャクシンにも心地よく圧倒されます。
由来
建長寺は1253年、5代執権・北条時頼が中国(宋)から蘭渓道隆(らんけい どうりゅう)を迎えて創建した日本で最初の禅道場のお寺。鎌倉五山第1位、臨済宗建長寺派の大本山です。
伽藍(建物)
三門
重要文化財でもある巨大な三門(山門)は建長寺の他の多くの建物と同じように火災などで焼失し、その後、江戸時代に再建されたものです。
楼上には五百羅漢が安置されており、その下にはベンチが置かれていて、解説板で開山(蘭渓道隆)さまのことば「無限の清風来りて未だ已(や)まず」(建長寺はあらゆる人々に門を開放している)を紹介しています。言葉通り、心安らぐ気がします。毎週土曜にはここで説法も行われているそうで、誰でも拝聴できます。修行道場でありながら参拝者にも開かれて、開放感があります。
三門再建にまつわる物語は「鎌倉むかし物語」をご覧ください。
鐘楼
梵鐘は鎌倉時代1255年に作られた貴重なものです。
仏殿
地蔵菩薩が安置されている仏殿は、山門の次にあります。建長寺が建立される前はこの一帯は処刑場だったとのことで、衆生を救済する地蔵菩薩がご本尊様です。巨大な金色の姿をありがたくも気さくに見せてくださり、映えスポットともなっています。
方丈
方丈(龍王殿)は三門や仏殿に比べるとややコンパクトな感がありますが、中に入るとその広さが伝わります。法要などでお経が唱えられる折には、美しい響きに浸れます。奥に開山さま作と伝えられる庭園があり、シンプルで奥の深い緑の造作は見ていて時間を忘れるほどです。
毎週金曜と土曜の夕方、座禅会が開かれ、こちらも誰でも無料で参加できます(入場料別途)。子どもでも座っていられるのであれば参加可能で、座禅を体験できる貴重な「場」となっています。
主な年中行事
2月3日 | 節分会 | 年男女が豆をまくだけでなく、なぜか「かっぽれ」が奉納されます。 |
7月15日 | 三門梶原施餓鬼会 | 施餓鬼会に遅れてきた梶原景時の供養です。 |
10月24日 | 四つ頭茶会 | 中国の宋時代の禅の作法にのっとって行われるお茶会 |
11月3日頃 | 宝物お風入れ | 建長寺に伝わる普段見られない宝物を風入れのため展示する。 |
施設情報
■建長寺
≫https://www.kenchoji.com/
0467-22-0981
鎌倉市山ノ内8
要拝観料・駐車場有料
●北条時頼が建立した、鎌倉を代表する寺院。
●仏殿、法堂、方丈などの伽藍が配置され、修行道場他、寺院内の寺である塔頭(たっちゅう)が多数あります。
●境内はフラットですが、方丈内ほか、建物には多少の段差があります。
●建長寺の敷地内に大型バス他が入るパーキングがあります(若干お高め)。周辺にも民間のコインパーキングが複数あります。
投稿者:CanCan
コメント