鎖大師 青蓮寺

青蓮寺山門

概要

鎌倉でも古く、平安時代初期に弘法大師空海が開山した、高野山真言宗のお寺です。鎖大師(くさりだいし)の通称で親しまれています。

飯盛山 仁王院 青蓮寺(はんじょうざん におういん しょうれんじ)
http://kusaridaishi.jp
0467-31-1352
鎌倉市手広5-1-8
拝観無料

御由緒

弘仁10年(819)、弘法大師が寺の裏山(飯盛山)で修行をした時、天女(江ノ島の弁天様)が現れて仏舎利を託され、翌朝目を覚ますと側の池には青い蓮華が咲きほこっていた、という故事が、寺名の由来となっています。

御本尊について

本尊の弘法大師坐像は、等身大の木像に衣装を着せた「裸形着装像」で、国の重要文化財に指定されています。膝などの関節が鎖でつないだような可動式であることが「鎖大師」の名の由来です。普段は秘仏で年数回ご開帳されます。

弘法大師が諸国行脚の旅に出る時に、自ら像を造り衣装を着けて嵯峨天皇に献上したと伝えられていますが、実際は鎌倉時代の作品で作者不明のようです。以前は鶴岡八幡宮にあり、明治維新の神仏分離で複数の寺を経て青蓮寺に移されました。

2021年春には奈良国立博物館による修復が完了。それを機に37年振りに衣を新調し、古い衣は裁断して、カード型お守りとして販売されています。

鎌倉青蓮寺鎖大師御衣切
鎖大師様お衣切れお守り

年中行事

1月の初大師、4月の正御影供法会(稚児行列)、8月の施餓鬼法要、12月の納め大師、年末年始などに本尊のご開帳があります。

お釈迦様とお大師様の誕生日である、4月8日と6月15日には甘茶の接待あり。

毎月1回、護摩祈願と写経会。祈願料3,000円〜。写経奉納料1,000円。

境内の様子

山門を入って右手側は、手前に鐘楼が建ち、庫裏・寺務所、その先に本堂が並んでいます。奥に池があり、その向こうは弘法大師の護摩修行の霊場である飯盛山へ続いています。

山門から左手側にはいくつもの石仏や石碑が散在。その先は江戸時代の塔頭を再建した寶積院(地下は納骨堂)、五輪塔のある庭園、六地蔵があります。

五輪塔は合祀永代納骨をする場所で、5体の童子像に囲まれています。これらは「せんとくん」で有名な彫刻家、籔内佐斗司(やぶうちさとし)氏の制作です。五輪塔童子にはそれぞれラッキーカラーがあり、金運、健康運、勝負運、出会い運、恋愛運をもたらすとされ、手で触れながらお願い事をすると叶うそうです。

境内中央には、左右に童子を従えた不動明王像があり、その先は墓所になっています。墓所入り口には動物供養墓があり、そのご本尊の伐折羅(ばさら)童子と周囲の動物たちの銅像も籔内佐斗司氏によるものです。

椿地蔵

以前は藤沢鎌倉線(県道32号)の手広の交差点近くに、「椿地蔵(いぼ地蔵)」の小さなお堂がありました。大豆で作った数珠をお供えするといぼが取れると言われており、青蓮寺が管理して毎年8月にお祭りも行われていました。

2016年にお地蔵様は青蓮寺境内に移転して、不動明王像に向かって右側、池の手前に設置されました。今は大豆の代わりに小石がたくさん供えられています。

つばき地蔵

投稿者:プー

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