NHKすくすく子育てでも知られる星山麻木先生は、鎌倉生まれの鎌倉育ち、そして今も鎌倉に住んでいらっしゃるTHE鎌倉人。名前の通り、星のようにキラキラと地域に明かりを灯してくれる、そんな先生です。
30年前に、養護学校の音楽教師になったことをきっかけに、「障害のあるなしに関わらず、子どもも家族も自分たちの住む地域で笑顔で暮らしていけるようにサポートしたい」との思いを強くし、養護学校退職後は、障害児教育や早期療育、母子保健学などを国内外で学ばれ、現在は明星大学教育学部(八王子市)で教鞭をとられています。
自ら主宰する星山スタジオ(八王子市)では、親子が楽しく体を動かしながら音楽や動きで発達をサポートする「音楽ムーブメント」の実践やプログラムの研究・開発、また、子育て発達相談などをされています。また親子への直接的支援だけに留まらず、支援を必要とする親子が地域で孤立しないように、5年前からサポーター育成も始め、今では約300名の受講生が家族の、地域のサポーターとして、教育機関などの先生として活躍されているそうです。
サポーター育星講座は、鎌倉でも随時開催されており、コソガイもその一コマに参加させていただきました。今回(鎌倉市生涯学習センターにて)は全7回で構成され、すでに基礎講座(初級向き)を学んだ方の次なるステップ(中級向き)です。鎌倉、逗子、横浜などから約40名の参加があり、障害のあるお子さんの保護者の方が多いということですが、中には、保護者のお友達のママさん、障害児の仕事に関わっている方などもいらっしゃいます。
講座は、自尊感情を育むこと、コミュニケーション力を育てること、人とのよい連携をつくることを目標に、障害理解やサポートについて、知識だけではなく、より実践的な力がつくよう、身近なケースを検討したり、体験を共有しながら、グループワークを中心に進められます。「自尊感情とコミュニケーション」のテーマで、自尊感情を高めるにはどうすればよいのか、まずは4,5人のグループで話し合いました。
ここではお茶とお菓子を各自でちょっとずつ持ち寄り、まるで茶話会のような話しやすい雰囲気になっています。一人が意見を言い終えると必ず拍手がおこります。「あなたの意見をちゃんと聞いていますよ」という温かさが伝わるのです。グループで話したことは、全体でも共有するために発表し合います。進行は軽快に進みますが重要な点はちゃんと強調されており、ディスカッションにより伝える力も高められて、充実した学びの時間となっていることが印象的です。
星山先生は発表に続いて「自尊感情とは自分を大切にする気持ちで、人として最も大事なこと、それは、あなたがそこにいるだけで、無条件でよいとされる、Doingではなく、Beingの考え方」と語りました。子どもたちが家庭と環境(集団、学校)の両方で自分が役に立っていると感じられることで自尊感情は高まる、自尊出来なければ周りを傷つけ、悪循環に陥りやすい。だから自分が傷つき落ち込んでいるときは、高めてくれる暖かい存在(大切にされている人は何かをくれる)や、安らげる自然と接することが大事だとも。
明るくエネルギッシュな星山先生は「出会い」を一つたりとも無駄にせず、人と人とを繋げていくスペシャリストです。個人レベルでは出来ないことも、繋がる人たちで輪を作っていけばよいと、サポーター育成と並行するように、こども家族早期発達支援学会まで作っています。星山先生の情熱と参加者の暖かさに心地よく圧倒された講座でした。
星山先生は、鎌倉市やその周辺で湘南子育てサポーター講座を開かれています。詳細は先生のサイトでご確認ください。講座開催についてのお知らせはコソガイ掲示板、レポート等でもできるだけお伝えしていきます。
■星山研究スタジオ
八王子市大塚91-6
多摩モノレール中央大学・明星大学駅より徒歩5分
Email:studio@hoshiyama-lab.com
星山麻木オフィシャルサイト
投稿者:まめ子
星山先生の湘南で開催の講座等、最新情報はこちらをご参照ください。
>>サポーター育星湘南ブログ2018年9月追記
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