先日、西鎌倉こどもクリニックの下田先生が監修したアレルギーの本が発行されました。『子どもがアレルギーと言われたら読む本』、その名の通りアレルギーの子を持つ親のための生活ガイド本です。
衣食住で気をつけること、年齢別の子どもへの接し方、困ったママ友とのお付き合いなど、体験談を交えて親目線で書かれています。一つの話題はマンガと文章が半々の見開き1枚で、簡単に読めます。

著者の竹中さんは長女まりもちゃんの食物アレルギーに悩みましたが、アレルギー仲間のママたちや下田先生と出会い、生活習慣を見直して治療を続けるうちに症状が治まってきたのだそうです。その経験を本にした『まりもちゃんシリーズ』はこれで5冊目になります。
この本は2005年発行の『まりもちゃんのアトピーとんでけ!ガイド』の改訂版で、絵も文章も時代に合わせて直されています。下田先生による最近の医療事情、ガイドラインに沿った園や学校の対応など、新しい情報もいろいろ入っています。

自然育児サークル出身の竹中さんですが、下田先生の指示を受けてステロイドも使っています。ガチガチの「自然派」ではなく、自然食や砂糖抜き、母乳育児、石けん生活、ホコリ対策といった「健康的な生活習慣」は、無理せずできる範囲で…というスタンス。下田先生の全面的なチェックにより、医学的にも問題ない内容なので安心です。
この本の何よりの特徴は、いろいろな人との「付き合い方」にあると思います。子ども本人とそのお友達にどんなふうに説明するか、アレルギーを知らない祖父母やママ友への対応、園や学校への伝え方などが、具体的にわかりやすく書かれています。

竹中さんは無料電話相談ボランティア「母乳110番」を立ち上げて、長年多くのママたちの相談を受けてきました。そこで聞いたママたちの体験談がこの本に活かされています。中にはかなり昔の話もあるようですが、アレルギーや子育てにまつわる悩みは、今も昔もあまり変わっていないようですね。
本編のマンガは竹中さんご自身が描いていて独特のテイストです。
(表紙のイラストだけ別の方なので、タッチが異なります)
竹中さんの公式サイトに、この本の紹介とごあいさつのマンガが載っています。一度確認してみるといいと思います。

マンガでわかる!子どもがアレルギーと言われたら読む本
【著者】竹中恭子(母乳110番代表)
[監修]下田康介(西鎌倉こどもクリニック院長)
発売日:2025年2月20日
出版社:ぬまづ書房
出版社のページで目次が確認できます
過去に鎌倉病院情報に掲載した下田先生のコラム「経皮感作Q&A」からも一部転載されています。院長コラムは先生のサイトからも読めます。
投稿者:プー
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