聴こえや言葉、コミュニケーションに問題を抱える小学生が通う「通級指導教室」です。大船小のことばの教室にお子さんを通わせているお母さんにお話を伺いました。
単に喋り方や発音の訓練をするだけではなく、一対一の丁寧な関わり合いで、子どもの身体と心の発達全体を促してくれています。
一口に言葉の問題と言っても、いろいろなタイプがあって状態も程度も様々ですから、指導の内容は一人一人違います。コミュニケーションが苦手なうちの子の場合は、他人とのやりとりや自分の気持ちの適切な表現方法を学ぶため、ゲームを中心にトランポリンやボール投げなどの運動も取り入れています。プリント学習では、答えをきっかけに先生と会話を交わすことに重点を置き、教科内容ではなくて名前の書き方や問題文の読みとり方など本人がつまずいている部分を丁寧に教わっています。
鎌倉市では、御成小学校と大船小学校の2ヶ所にあります。市の南半分は御成小へ、北半分は大船小へ、と振り分けられますが、腰越・深沢地域の一部では交通の便などで通いやすい方を選べるそうです。
2008年4月追記
H20年度に富士塚小学校にもことばの教室が開級しました。原則として、富士塚小・深沢小・山崎小・西鎌倉小・腰越小に在籍する児童が対象です。ただし設備等の関係で通級先が変更になるケースもあります。
2018年4月追記
H28年度、発達に課題のある子どもにソーシャルスキルトレーニング等を行うための情緒通級指導教室「つどいの教室」が今泉小学校に開級しました。
残念ながら鎌倉市の中学校にはことばの教室はなく、小学校で卒業です。また、指導が必要なくなればその時点で終了となります。
新入学と同時に通級を始めたい場合は、就学時健康診断が終わった頃に教育委員会を通して申し込みます。ことば担当の先生との面談の時には生育歴も聞かれるので母子手帳を用意しておくといいです。
入学後、問題に気が付いて通い始める子もいます。その場合はクラス担任の先生を通じて相談したり、教育委員会を通して紹介されたり、あるいはことばの教室に直接連絡したり、と様々だそうです。
最近は通級の希望者が多く、状況によってはすぐに通えなかったり、希望の時間帯が取れないこともあるようです。
親としては通常の授業をちゃんと受けさせたいし、ことばの教室は放課後に、と思いますが、勉強以上に重要なことを学べる大切な時間ですし、状況によっては通級優先で本人の負担を減らす必要がある、とも思います。なお通級は学校教育の一環なので、指導のために授業を抜けた時間(移動時間も含めて)は出席扱いです。
原則、保護者の送り迎えと付き添いが必要です。下の子を連れて行く場合は迷惑にならないよう配慮しましょう。子どもが指導を受けている間は、待合室で過ごすか外出して後で戻ってくるかどちらかですが、指導内容によっては保護者も一部参加するので、担当の先生と相談しておくといいです。
指導の後には毎回先生と保護者との面談があり、その日の指導や普段の生活について、きめ細かくフォローしてもらえます。
個別指導なので保護者間の関わりは少ないですが、同じ時間帯に通っている方同士は自然と顔見知りになれます。保護者会や勉強会、交流会などもあります。
ことば担当の先生は、ほとんどが以前は普通学級を担当されていた方達です。通常のクラスのこともよくご存じですから、クラス担任の先生との連携も安心です。
年に一度ずつ、ことばの先生とクラスの先生がお互いの指導の様子を見に行く機会があり、どちらの先生にもいつもとは違う子どもの一面を見ていただけます。普段も時々連絡を取り合って、情報交換されているようです。
※御成・富士塚の教室では一部内容が異なるようです。また担当者の入れ替わりによっても様々な変更があります。
詳しい内容についてはことばの教室に直接お問い合わせください。通級についての相談はいつでも受け付けているそうです。
ことばの教室しおり(大船小)↑クリックで拡大します(全5枚)
対象 | 鎌倉市立小学校の通常学級に在籍し、 聴こえや言葉、コミュニケーションに問題のある児童 |
指導者 | ことばの教室担当の小学校教諭 各校数名ずつ |
指導 | 週1回 60〜90分程度(基本は個別指導) |
費用 | 無料 |
申込窓口 ・連絡先 |
鎌倉市教育指導課(23-3000、内線2468) 御成小ことばの教室(23-1180) 大船小ことばの教室(47-1577) 富士塚小ことばの教室(45-1632) |
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